活動報告
地域生活定着支援センター講演会のご報告
2020年2月1日、広島県立美術館にて、映像ディレクター長塚洋監督とNPO法人抱樸奥田伴子さんをお招きして講演会を開催しました。
講演会では、長塚監督作成のドキュメンタリー「生き直したい 服役11回・更生の支え」を上映。その後、長塚監督、奥田さんと座談を行いました。
座談で長塚監督は、「塀の向こうの人は“顔の見えない人”“自分は犯さない罪を犯すモンスター”になっている。でも、その人にも顔があり、私達と同じように感情がある。このドキュメンタリーを通じて、“なぜこの人が犯罪をするのか”と考えてくれるきっかけになってほしい。」と作成への思いを語って下さいました。,br>また、奥田さんは、「どんな人でも生き直したいと思った時が生き直せる時。生き直したいと思う人と一緒に生きる事、愛する事、一人一人の温かい思いが社会を変えていく。 “許し、許される”両方大事。社会が温かくなれば、生き直すチャンスが与えられる。」と思いをお話されました。
今回、ドキュメンタリーの主人公である福田さんをお招きする予定でしたが、インフルエンザに罹り来場が叶いませんでした。しかし、ご本人の映像や長塚監督、奥田さんのお話から、福田さんの様子が会場の皆さんに伝わったのではないかと思います。
「“許し、許される”社会の温かさ」とても印象的な言葉でした。
広島県地域生活定着支援センター「やりなおせる社会へ」講演会開催
3月4日(土)に京都府立大学准教授の山野尚美さんを講師にお迎えし、広島弁護士会館ホールで「やりなおせる社会へ 広島県地域生活定着支援センター講演会『だいじょうぶ 過去が、家族がどんなでも』」を開催しました。
講演会では、依存症の理解や社会の一員として私たちにできることをテーマとし、依存症は治療可能な脳の病気であること、誰の身にも起こりうること、そして、回復には専門家による治療・支援のみならず当事者同士の支え合いから治療に向けた解策を探すことが重要だと話されました。
当日は約130名の参加者があり、幅広い年齢層の方が熱心に耳を傾けられていました。先生の人柄もあり、時折ユーモアを交えた講演会となりました。
2016年3月12日(土) 2015年度 広島地域生活定着支援センター講演会
3月12日、広島弁護士会館ホールで2015年度の「やりなおせる社会へ 広島県地域生活定着支援センター講演会」を開きました。 当日はたくさんの行事と重なってしまいましたが、150名もの参加をいただき盛会でした。
まず、当センターから開設以来の6年間で220人の矯正施設退所者の支援をしてきたこと。そのうちの1080名が県内への帰住であることなどを報告した後、お好み焼き・千房株式会社社長であり、法務省矯正広報大使も務めておられる中井政嗣さんが「人間って 欠けているから 伸びるんや」と題してお話しくださいました。
千房で矯正施設退所者を雇用した経験や具体的な支援の話から、中井さんが培ってこられた人との付き合い方や人としての生き方、経営者としての人材育成に対するお考えなどをユーモアと交えながらお話しされました。現在、受刑者を〝職″で支える「職親(しょくしん)プロジェクト」の取り組みが徐々に全国に広がってきており、その仲間が財産であるとも話されました。
当日は講演会で地域生活定着支援センターのことを初めて知ったとの感想も多く、やりなおせる社会をつくっていくためには地域生活定着促進事業をもっともっと広げていくことが課題であることも明らかになりました。